よくない思い込みが引き起こす「不眠」とは?

2016.08.24

日本人の5人に1人は、「熟睡できない」、「なかなか寝付けない」といった悩みを抱えているといわれています。「睡眠」のいちばんの大きな役割は、起きている間、ずっと働き続ける脳と身体を休ませること。「睡眠」はいわば身体の栄養剤のようなものですから、栄養を摂らなければ弱ってしまうのもとうぜんです。

集中力、判断力、記憶力の低下を及ぼす不眠

眠れないとイライラしたり、クヨクヨしたり、はたまた自分でも考えられないうっかりミスを起こしたりするものです。これは脳に疲れが残り、集中力、判断力、記憶力が低下しているためです。

中には不安感が増して、どんどん悩んでしまい、うつ気味になってしまう人さえいます。

しかし、それだけではありません。睡眠不足で疲れが回復できないと、自律神経のバランスが乱れ免疫力を低下させます。これにより、風邪を引きやすくなったり、生活習慣病や心臓病のリスクが高まります。

だからといって、長時間ひたすら寝ればいいというものでもありません。その人や、年齢、季節にあった睡眠時間というものがあります。

悩めば悩むほど眠れなくなる

眠れないと悩みます。そして『どうにかして寝よう』、『どうしたら眠れるか』と本を読んだり、ふとんを変えてみたり…とさまざまなことに挑戦します。しかし、こだわればこだわるほど、悩めば悩むほど眠れなくなってしまうことも多いようです。まず、「不眠」についての思い込みや迷信について整理することから始めてみましょう。

眠りの常識1 寝室の空気を変えるといい

現代の家屋は気密性が高いため、室内の空気は室外の空気の10倍も汚れていることがある、といわれています。空気をきれいにすることで自然と呼吸も深くなり、就寝中の身体の回復も早まります。実際に、寝室に空気清浄機を設置するだけで、アレルギー性鼻炎や喘息の発作が治まるという報告も。また、床上30センチの空気はいちばん汚染濃度が高いといわれているのでそれ以上の高さをキープしたいところです。

眠りの常識2 早起きは身体によい?

「早起きは三文の徳」といいます。朝早く起きれば、健康にもいいし、仕事や勉強がはかどるので得をするということです。しかし、就寝時刻を早めずに起床時刻だけを早めて睡眠不足になると、メタボや生活習慣病になりやすくなるといわれています。ライフスタイルに合わせて、寝る時間、起きる時間を調節することが大事です。

眠りの常識3 寝酒は効果的?

寝る前にちょっとお酒を…と寝酒を習慣にしている人は多いようです。お酒を飲むと、たしかに一時的には寝付きはよくなりますが、睡眠中にも肝臓に仕事をさせていることになります。

また、アルコールが分解される睡眠後半になると、覚醒作用のある物質(アセトアルデヒド)に変化するため、眠りが浅くなり、目が覚めるようになります。そこで、寝るためにお酒の量を増やすという悪循環に陥ります。最終的には身体を壊す可能性が高くなるので布団に入る3時間前までのお楽しみとして、お酒と上手につきあっていきましょう。

「不眠症」と決めつけないことが大切

起きる時間は一定なのに、寝る時間が不規則では睡眠不足になります。また、「寝付きが悪い」、「夜中に何度も目が覚める」、「予定より早く目が覚めてしまう」、「朝、なかなか起きられない」…と、不眠で悩んでいる人は年々、増加の一途をたどっています。

しかし、誰でも、程度の差はあれ、そんな症状は経験したことがあると思います。ですから、ちょっと眠れないから「自分は不眠症だ」と決めつけないことが大切です。

また、睡眠は年齢とともに変化し、熟睡期が減っていくため、不眠を訴える方も多くなってきます。「高齢者の睡眠は短いもの」=「不眠」というのも単なる誤解です。まずは生活習慣や寝室環境を見直した上で、質のいい睡眠がとれるように意識していきましょう。

監修:睡眠栄養指導士協会 代表 山口真由子

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